一歩のその先に

コミュ症のヘタレアラサーがスペイン、サンチャゴ巡礼に行ってきます! きっと行ける!きっと辿りつける!きっと乗継ぎだって無事にできるはず!

18日目 迷った(๑•̀ᄆ•́๑)✧

今朝も真っ暗中起き出して、カルロスの隣でふたりで眠りまなこのまま甘っいミルクココアと桃のジャムをいっぱいのせたパンを食べて、出がけにはマフィアさんが起きてきたので
さりあ「ぶえのすでぃあす」
マフィアさん『お!覚えたのか!偉いぞ!ブエノスディアス!昨日はちゃんと眠れたのか?ベッドが離れてたからわからなかったけど…体調どうだ?(たぶん)』
「ちゃんと寝たよ!元気!♪( ´▽`)」
『うん、ならいいんだ。もう行くのか?(たぶん)』
「うん、ブエン カミーノ!(行ってきます!)」
『おぉ!ブエン カミーノ!(行ってらっしゃい!)』
という親子の会話を楽しみ出発しました
ブエン カミーノって言ってもマフィアパパン達は足速いからすぐ追い抜かれるけどねぇ♪なんて…思っていたの…あの時までは…
真っ暗な真っ暗な道を欠けた三日月を眺めながら歩きます(スペインに来てから月や星は朝に見るものになっています)
大きな別れ道に出くわしまして、今考えるとそこが運命の別れ道だったのです…
どんなに照らしても矢印は見当たりません
左のずーっとずーっと向こうに誰かが矢印を探してる風な小さなライトの光が見えます
しかし右には少し傾いた「カミーノ デ サンティアゴ」と書かれた立札があります
そしてその立札の下に知らない街の名前が書かれた立札もあります
これまでも矢印の代わりにこのように立札で道を示すことは珍しくはありませんでした
街の名前が書いてあることもよくあることです
でも…昨夜バル休憩の予定を立てたとき、その街の名前は見た記憶がありません…

あなたならどちらに進みますか?

今こそマフィアパパンの出番じゃん!とも思いましたが、ヤコブはわたしに言います「おじょんでねんで、行ってみへんが」と
今でねくてよぐね?

そんなわけでなんだか嫌な予感はしたのですが、右に進みました
だってカミーノって書いてるし…
それから歩いて歩いて1時間…矢印はございません(笑)わたしの時速はおよそ4キロです
すると、知らない訛りのキツイ英語のおじさんがやってきて、「この道で本当に合ってるのか⁉︎」とわたしに聞きます
「知るか!わたしが聞きたいわ!」(# ゚Д゚)
するとおじさんが「行ってみるべ!」
とわたしを励ましノシノシ進んでいつの間にか消えました…またひとりぼっち…マフィアパパンも来ない…きっと間違ったんだ…
すると、遺跡発掘場的なものを見つけ、そのすぐそばに誰もいない廃墟のような村を見つけ、大きな大きな犬達が柵?の中から狂ったように吠える前を通り(あの大きさの犬にあの柵はきっと本気出せば越えれるよ…)突然見つけた古い矢印を頼りに歩くと、大きな通りに出ました
しかしそこに矢印はなく、看板も標識もありません
たぶん感覚的に左だとは思うけど…困ったぞ…あの別れ道まではきっと頑張れば1時間半で戻れる…あの犬達の前を通ってだけど…やだなぁ…ヤコブぅ…
すると人の声が聞こえます
目を凝らすとこちらに向かってちゃりんこ2台が向かってくるではありませんか!ヤコブ!!よくやった!

手をぶんぶん振っておじさんちゃりライダー達を止め
「へるぷみぃー!うぇあいずひあー( ゚д゚)💦」
おじさんちゃりライダー達が、英語とスペイン語とフランス語で一生懸命教えてくれました
どうやらカミーノ歩き部隊の道は山の向こう側で、こちらはちゃりんこ部隊の道らしく、この道を真っ直ぐ進むといずれ歩き部隊の道と合流するらしいのです
「とっても簡単でシンプルだよ。問題ない。心配しなくていいよ。泣かないでゆっくり歩きな。」とウインクして去って行きました
ちゃんと英語とスペイン語とフランス語と日本語でありがとうしましたよ、どれが彼らの母語か結局わかんなかったし…
そんなわけで真っ直ぐ真っ直ぐ真っ直ぐ真っ直ぐ5キロちゃりんこ部隊の道を進みました(笑)
だいぶこっちの感覚にも慣れてきたから、まぁこんなものかなとは思ったけど…1時間以上をあんな「すぐそこ」的に言われるとは(笑)ちゃりんこならすぐでしょうけどね(笑)
その後も矢印のない別れ道が何度かありましたが、たまたま通りかかった地元の人やちゃりライダーが教えてくれて、ようやく歩き部隊の道に戻ることができました٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
皆さんありがとうございました!
ちゃりんこ部隊の道を歩いていたからか、今日はいつもよりたくさんのちゃりライダー達に会いました
オラ♪ ブエン カミーノはもちろん、バイバイと手を振ってくれる人や、チャオと言ってくれる人、投げキッスをくれる人とバラエティに富んだ挨拶をもらって楽しかったです♪( ´▽`)

本来の道を歩いていると草っ原で寝そべるソフィアを見つけました
公園的なところでテーブルに荷物をぶちまけたまま靴を脱いで寝っ転がるソフィア
真似して靴を脱ぎ捨てて寝っ転がってみました
ハエが飛んでるし、アリもいっぱいいるし、きっと不衛生極まりないところです
でも、ちょっと気持ちよかった
ソフィアはほんとハイジみたいな子です

わたしのお気に入りミントスプレー(原材料:ハッカ油と水)を首元にしてあげたらすごく喜んでた(笑)
もっともっととねだられました(笑)
今日泊まる街は同じフロミスタだと言っていましたが、ソフィアのことです
気が変わって途中で泊まったり、このまま寝てたらアルベルゲのベッドがなくなります
いまだ寝っ転がってるソフィアを置いて先に行くことにしました
この時点で何度か砂利道で足首をぐねっと捻り、その上延々とアスファルトの上を歩き続けたわたしの足には疲労感が出ていました
早くアルベルゲに着かないと…
予定より30分遅れてました

夏のスペインの30分は本当に大きな遅れです
体感気温で5℃は上がり、肌から水分が奪われ、「焼かれる」感覚を身体で感じます

持っている水分全てを飲みきり、ようやく今日の街フロミスタに辿り着きました
目的のアルベルゲはすぐに見つけました
するとアルベルゲの前庭にマフィアパパンとマフィアママンがいました
マフィアママン『どうしたの?今日は歩いてるのを見なかったから心配してたのよ?』
さりあ「迷ったの( ˘•ω•˘ )」
マフィアパパン『大丈夫か?まず中に入りなさい。暑かったろ?』
もちろん、スペイン語と日本語による会話です
そして受付を済ませ、ベッドルームに行くとマフィアパパンが自分のベッドの上に寝るように言います
『イビキがうるさいけど、まぁ、いいだろ。ここに寝なさい。』
イビキうるさいのは知ってるよ。一昨日すぐ隣に寝たもん(笑)

シャワーを浴びて、キュウリのサラダとすっごく美味しいレーズンをランチにしてオレンジジュースを飲んでいたら、元気にソフィアがやって来ました!遅いよー(笑)
そしてソフィアはやっぱり遅くてベッドがもうないと言われ、次の街まで歩くことになりました…
とりあえず、トイレを済ませ、わたしのオレンジジュースとレーズンで休憩して、さらにこの炎天下の中1時間歩くと出て行きました
巡礼は時間との勝負です
皆さま、カミーノの際は草っ原で寝っ転がるのは僅かな時間で楽しむのをオススメします

靴を脱いで少し休ませたら足首の疲労と痛みも和らぎました
念の為明日も様子を見ながら歩くことにします