35日目 しとしとぴっちゃん しとぴっちゃん
「さりあ」という名前は大学生の頃に大学の図書館でなんとなく自分でつけた名前で(さらさら流れる川的なイメージで)両親からもらった名前は別にございます
そしてその時は全く意識してなかったのですが、実はカミーノの通り道に「サリア」という街があるのです
このカミーノはうちのママンが10年以上前から行きたいと調べていたので、さりあ家では特に違和感なく話題になる事柄だったので何度もサリアという街の名前は聞いていたんです
しかし、カミーノ出発2日前にとりあえずのスケジュール作成の際にふと思い出しました、わたしがさりあであることを
そしてママンと「さりあがサリアに行くんだね」と笑い合いました
なんだか運命染みたものを感じてしまいますよね
もしかしたら、あの時からわたしが歩く運命は廻っていたのかなぁなんて思ってみたり…
そしてヤコブの呼ぶほうに歩いて歩いてサリアに着きました٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
今日はカミーノで初めての雨です!
朝も雨音で目が覚めました
お気に入りのコロンビアの水玉ウインドブレーカーを着て、ワークマンのレインパンツを履いて、バックパックには附属のカバーを掛けて、いざ行かん!
とアルベルゲを出発して1時間…
ワークマンのレインジャケットも持ってくればよかったと後悔しておりました…
出発前にとあるまとめサイトで「ワークマンは安くて高性能で女子にも人気!」という記事を読んで、ワークマンにレインスーツと靴下を買いに行ったんです
しかし…
「レインスーツ買ったけど、パンツだけでいいや♪可愛いコロンビアの水玉ちゃんあるしぃ♪可愛くて優秀なこの子は撥水加工してあるしぃ♪」( ´▽`)
とライムグリーンのレインジャケットをぞんざいに扱ったバカがいるんです…
撥水加工は防水加工じゃないの…閾値を越えたら水を通すんです…←これ大事
おかげで水玉ちゃんの中には水溜りが出来ました…
まぁね、このバカがしでかすのは今に始まったことじゃないんで、大して驚きもしませんよ
自分からしとしとぴっちゃん しとぴっちゃんと雨と汗の化合物を発生させながらサリアに着きました
狙っていたアルベルゲは街に入ってすぐのところにある綺麗でちょっと都会的なところです
ぶるぶる震える濡れネズミのわたしをオスピタレロは煙たがることもなく、いろいろ脱いだり拭いたりするのを辛抱強く待ってくれました
熱いシャワーを浴びてとりあえず人心地ついてからスーパーへ
途中スペインに来てから気に入ったファストファッションのお店を見つけたので、寄ってセールになってる裏起毛のパーカーを購入
スーパーでネギとソーセージと牛乳を買いました
ほんだしとネギと昨日のゆで卵でネギのスープを作りました
本当は生姜があればもっとよかったんですが、スペインに来てからいくらさがしても生姜を見つけられないんですよ…
ソーセージをレンジでチンして油抜きしてパンと食べて、食後にホットカフェオレを飲みました
ようやく手足に血が通った感じ
久しぶりにママンとゆっくり(メッセージの送受信で)お話して午後は久しぶりにシエスタしました
あと残り100キロです
カミーノを成し遂げた証明としてもらえる、巡礼証明書(コンポステーラ)は歩きの場合、100キロ以上歩くことが条件となっているので、サリアから歩き始める人もたくさんいます
サリアからなら5日もあればサンチャゴに着けるので、有給と土日をぶつけてサクッと歩く日本人もいるそうです
わたしもあと5日
濃厚で濃厚であっという間の旅で、正直残り僅かというのが信じられないというのが本音です
「まだ時間が欲しい」と甘えたい反面、正直「もう身体がしんどい」と悲鳴をあげそうになる真ん中にいる感じです
帰ってからとりあえずやりたいことはいくつかあります
それを仕事やライフワークに昇華にしていく術はまだ判然としてなくて、そこは焦ってます
「お家に着くまでが遠足です」
とは日本人誰もが知ってることです
まだ少し時間がある…ほんの少し…
毎日毎日飯テロメッセージ(わたしが食べたがる日本食の名前を敢えて列挙するメッセージ)を送ってはわたしの精神を鍛えてくれる母や、7時間の時差にも関わらずほぼ毎日のように励ましてくれる友人に背中を押してもらい、奮い立たせてもらい、わたしは魂の道と呼ばれるこの残りの時間を過ごします
わたしの魂に寄り添い、魂の声を聞き、成長できるように
ヤコブの待つ教会に向かって
待ってて
もうすぐ行くから