一歩のその先に

コミュ症のヘタレアラサーがスペイン、サンチャゴ巡礼に行ってきます! きっと行ける!きっと辿りつける!きっと乗継ぎだって無事にできるはず!

30日目 ミントホリック

昨日のアルベルゲは大きな街、ポンフェラーダの手前のモリナセカという街でとっても空いていました
30人泊まれるアルベルゲにわたしの他おじさん3人の4人ぽっちでした٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
わたしはこのアルベルゲに泊まる理由があったので、割と早い時間ではありますがここに入りくつろいでいまして、残りのおじさん達が来たのは17時過ぎ
かなり歩いたようで皆さんへろへろでした
ここに泊まった理由、それは生木観音像(いききかんのんぞう)を見る為です
こちらは日西交流400年及び四国霊場開創1200年を記念して、2014年に香川県の仏師 凡海さんが3ヶ月間このアルベルゲに泊まり込み、アルベルゲの庭に植えられている生きた木(枇杷かな?実がなってました)に彫り込んだものなのです
2014年に完成しているこちらの観音像
たった2年であちこち亀裂が入り、一部にはカビと思われる黒ずみがあります
これを「劣化」ととるか、「生命の方舟」ととるか…

実はわたし、去年のこの観音像の様子を写真ではありますが見てるんです
うちのママンとパパンが去年のシルバーウィークに所謂「バス巡礼 バスで周るスペイン巡礼!ラスト100キロはちょぴっと歩いちゃうぞ!by日本のツアー会社」に参加してこちらのアルベルゲに立ち寄ったそうなんです(あくまで立ち寄っただけで宿泊はホテルです!日本のツアー会社がアルベルゲに泊めるはずがない!)
ママンとパパンの宿題のひとつ
☆生木観音像がどうなってるのか見てきて!
というものがありました
皆さんも気になりますよね?だって生きてる木に彫り込んで今後どうなるの?って
例えば人間の身体にお絵描きする方、タトゥーや刺青を入れる方は世界中にたくさんいます
あれだって体重の変化や老化で随分変わるそうです
そんなわけでやってきましたよ、わたしが!

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どうですか
ママンの写真で見た観音像は日本のお寺などにある新品の観音像のように白木で美しいものでした
「美しい木目と艶やかな彫りが生み出す完成された美」がそこにありました
では、今の観音像は…
全体的に色はくすみ、たくさんの亀裂が入り、あまつさえお顔にカビまで生えています
きっとお手入れなどはされてないのではないかと思われます

でもわたしは美しいなぁと思いました
はっきり言って、この木からしたらこの観音像は人間が勝手につけた傷であり、刺青です
痛かったでしょうよ…
それでもこの木は枯れることなく、負けることなく、枝に青い葉を広げ、たくさんの実を結んでいます
じっと見ていると幹を登るアリや小さな虫達が観音像の手や顔を踏み場にしています
この木が小さな宇宙となって生命を繋いでいるんですね
この木に彫られた観音様は一体なにを思っているでしょう
今後この観音像がどんな風に変化していくのか、どれほどたくさんの巡礼者を見守るのか、楽しみなところですね

そして今日はすぐ隣街のポンフェラーダまで8キロ歩きました
ポンフェラーダは大きな街なので必要物資を調達しようと、張り切ってショッピングモールに行きました!欲しい物がいっぱいです!
入り口に10時オープンと案内が書いてあり、現在11時!暗い!お店がみんな暗くて閉まってる!
日本のショッピングモールとは違い、それぞれのテナントにシャッターが付いてて、モールそのものには入れました
セグウェイに乗り颯爽と風を切る警備員さんを捕まえ、今日はお休みなのかと聞いてみると、なんと今日明日は休みで何処も開かないよと言われました( ゚Д゚)
なにも今日でなくとも…
仕方なく、地図アプリで近場の(と言っても2キロ近く離れてる)スーパーに向かいますが、閉まってます…
え、ポンフェラーダ…破綻でもしたの?
本気で心配になっていると、開いてるお店を見つけました
我らが救世主!マックさん!!( ´ ▽ ` )ノ
例によって入り口をなんとか探し出し(わかりにくいんだよ!)濃いぃ顔のクルーに
「ん〜…そうね、今日はとりあえずいつもの」( ⁼̴̶̤̀ω⁼̴̶̤́ )
と前回撮っておいたフラペチーノの写真を見せます
12時近いのにメニューは朝マックです…スペインの朝って長いねぇ(笑)
ゆっくりフラペチーノを堪能して、ブルゴスとの味の違いを分別してからチラッとメニューを見ると昼のメニューになっていたので、紫色のタマネギが挟まってるバーガーをテイクアウトで注文
「あの…このスーパーって今日開いてます?」( ˘•ω•˘ )
濃いぃクルーに地図アプリを見せつつ聞いてみると
「今日はポンフェラーダ中の店が休みなんだよ。残念だけど、やってないね。今日開いてるのはバルとレストランとマックだけさ」( • ̀ω ⁃᷄)✧キリッ
と教えてくれました
どうやら何処かの誰かがポンフェラーダにケンカを売ったわけでも、経済破綻したわけでもないようなので一安心です
仕方ないので今夜のホテルに向かいます

バル兼レストラン兼カフェ兼ホテル
という大層な看板を掲げたホテルです
しかしホテルのレセプションは閉まっていて、バルのマスターに予約してると英語で言うと奥から綺麗なお姉さんが飛んで来ました
お姉さんはスペイン訛りの強い、しかしとても丁寧に英語を話してくれました
お互いの目を見ながらゆっくりとお互いの意思を伝えます
どうやら今日明日はポンフェラーダの祝日でイベントがあるらしく、バルやらレストランが大変忙しいそうです
夕食をここで食べれるかと聞くと、とても嬉しいが席が予約でいっぱいだと言われました
確かにすっごく忙しそうで、席がいっぱいで立ち飲みしてる人が外にまで溢れるほどです
お姉さんも忙しいらしく、ゆっくりわたしに構ってる暇はないという感じでした
しかしこのお姉さんしか英語が話せないらしく、なにかあったら呼んでねと言われましたが、名前を聞く前に風に乗って行ってしまいました
その後会計を今日中にと言われたので、バルに降りるがお姉さんは不在だし、部屋の鍵が開かない、Wi-Fiのパスワードを教えて、など何度もバルに通いました…Wi-Fiのパスワードは教えてもらったものはどうやら間違っていたようで全然接続できませんでした…でももう面倒くさいし、みんなすっごく忙しそうなのは見てとれるのでそれ以上は行きませんでした
とりあえずママンにはポンフェラーダに着いたとマックからメールしてたのでいいかなって

その後部屋の湯船にミントオイルを垂らした即席自称漢方風呂に入り、ベッドバグの痒みを鎮めるよう努めました
昔北海道のとある温泉施設で入った漢方風呂に入りたいなぁとずっと思っていたのです。でもここはスペイン
そもそも温泉がない!だからといってなにもしないのもなぁと、ホームでなくともできることはあるはずだと、あまり有能ではない知恵を絞り考えついた答えがミント風呂!
ミントには痒み、痛みを和らげる効果があると聞いたことを思い出しました
尚且つ、虫除け、消毒の効能もあります
今のわたしにぴったり!そしてなによりミントホリックのわたしはミントオイルを持ち歩いております٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
ミント風呂は素晴らしい!どんな熱いお湯を入れてもひや〜んとします(笑)おかげで痒みは落ち着いて正気を取り戻すことができました
とはいえ、インドネシアで一晩に両手両足30箇所ずつ刺された時に比べたら大したことない痒みではあります(痒みそのものは)

きっと大丈夫
あと200キロ