一歩のその先に

コミュ症のヘタレアラサーがスペイン、サンチャゴ巡礼に行ってきます! きっと行ける!きっと辿りつける!きっと乗継ぎだって無事にできるはず!

13日目 それがわたしを不幸にする理由とはなり得ない

なんて日だ…(●・̆⍛・̆●)


昨日はさほど暑くもないくせにシェスタを決め込んだスーパーのおかげで水分調達が出来ませんでした…
仕方なく空っぽのペットボトル抱えて歩き出し、水飲み場で補給しました

初めて朝までぐっすり眠ったわたしは、案の定寝坊していつもより30分遅いスタートです
おかげでいつもは出発前に摘む軽食を省略してお腹はぺこぺこです

歩いて1時間の街にバルがあるはずと、むたむたと歩きました
今日は初めてスペイン風サンドイッチを食べるんだから!と意気込んで臨んだ小さな街のバルはなかなか探せず、見つけても閉まっていました…
え、今7時過ぎてますよ?

仕方なく、30分先の街まで歩きます
しかしここでも閉まってます…オープンは8時って書いてて、8時過ぎてるのに空いてない!

行動食のチョコレートが挟まったビスケットを摘みながら歩きました
その後ようやく見つけたバルで念願の15センチくらいのフランスパン?にチーズとたくさんの生ハムが挟まったサンドイッチを食べて幸せいっぱいのわたしでしたが、なんとなぁーく感じていた違和感をバルのお手洗いで思い知ることになるのです

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歯が欠けた…

マメができたとか、足をツったとか、ベッドから落ちたといったことは体験談にも多数見かけてましたので、覚悟しておりました
まさかサンドイッチで前歯が欠けるとは(笑)
確かにわたしの前歯は(まぁ、いろいろありまして)大変欠け易い物ではあるのです
ぶっちゃけ今回の旅の懸念のひとつにもなっていましたし、覚悟もしてました
これ以上欠けないようにサンドイッチは控えめにします( ˘•ω•˘ )

途中とても美しい朝焼けにうるうるしてると可愛いおじさん(おじいちゃん)3人組が歩いていました

そのうちのひとり、ミックはわりと初期の頃から顔を知ってる人でとても人懐っこい笑顔を向けてくれるお気に入りのおじいちゃんです
そのミックが朝焼けの写真を撮りながら「歳だから写真撮らないと忘れちゃうんだ!なんて美しいんだろうねぇ」とお茶目に言っていました
ふたりで並んで歩きながら「本当に綺麗だねぇ」と言うと「国はどこなの?」と聞かれ、日本だと答えると「あぁ、とても美しい国だね。とても美しい。タイには行ったことがあるんだけど、日本はまだなんだ。美しい君の国にいつか行きたいよ」と言ってくれました
自分の国を美しいと言われることがこれほど嬉しいと皆さんご存じでしたか?
「あぁ、日本かぁ、美しい国だね」とスパッと出てくるのは本当にそう思ってるから
嬉しいじゃありませんか(ノд・。)

その後おじいちゃん3人にしっかり追い越されて、『昼間でも鬱蒼と暗い深い深いオカの森』に突入です
日本にいる頃からこのオカの森はママンから何度も何度も繰り返し「迷わないようにね!天気をちゃんと確認するんだよ!ちゃんとお水持つんだよ!トイレも済ませてから行くんだよ!」とアドバイスをもらっていた難所のひとつです
わりと体験談でも、迷ったと書かれていたので結構ビビってました

うん、全然平気♪( ´▽`)
うちの地元に世界遺産になってる山があるのですが、ぶっちゃけそっちのほうが鬱蒼と暗い深い深い森でした
あそこはガイドさん無しではムリだけど、ここはイケる!道が整備されたのかな?日陰がむしろ心地いい感じでした
確かに途中にはバルがないので、水分の準備は必須ですが、歩いているうちに不思議な手書きの看板を見つけました
「この先、オアシス有り 700m」
たぶん書いてるのはこんな感じ
オアシス?イタズラかしらなんて思いながら歩いて1キロ、なんもねぇし(笑)

するとどこからともなく音楽が聞こえ、やたらと蜂が飛んでいます
確かに花のように麗しいわたしではありますが、蜜は出ません…なんで蜂が寄ってくるんだ⁉︎と思っていると…見つけました!オアシス!
青空バルといった風情で手作りの木製カウンターに果物が置かれ、人が集まり、丸太の椅子に腰掛けています
山の上なんかにたまに出張バルといった感じで車で乗りつけお店を開いてるのは何度か見たし、利用もしました
しかしなんか雰囲気違うなぁと思い、しかし暑さと喉の渇きから近くとタッパに入った大きなスイカの切身を食べなさいと渡されました
そして食べ終わるとメロンの切身
後から来た女の子も同じようにスイカとメロンをもらって食べます
そしてよく冷えたレモン味のジュースを紙コップに並々と注がれ、飲み終わると更に注がれました(笑)
見るとみんなそんな感じで飲んで食べています
ミックは音楽に合わせて踊ってます!
3€くらいかな?もっとかな?と思い、美人マスターに聞くと「ノン!」とカウンターの隅のボックスを指差します
ボナティーボ(寄付)と書かれたボックスにみんなそれぞれの感謝の気持ちを入れていました
わたしもみんなのマネして1€入れました

その後やっぱりおじいちゃん3人組に追い越されてようやく森を抜け、サン・フアン・デ・オルテガに着きました
修道院を改築して運営されているアルベルゲの隣のバルに駆け込もうとすると、おじいちゃん3人組がすぐそばにいます
するとミックが「一緒に日陰においで」とパラソルの下に呼んでくれました
自己紹介をして緑のリュックのアンドレ、青いリュックのミック、赤いリュックのダンと少しお話しました
ダンは比較的若く、優しい、とても優しい瞳をしていました
なぜかとても深い悲しみを感じさせる、その優し過ぎる瞳は、ふと手を振りほどいた人を思い出させました

4人でおじさん達が買ってくれたポテトチップスを食べながら一休みして、わたしはオープンしたアルベルゲへ、おじさん達はアルベルゲの7倍の宿代のホテルに向かいました

しかしこのアルベルゲのオスピタレロがくせ者で…わたしは2度と利用しない!
しかし他にアルベルゲもないし、ダン達のホテルは高過ぎるし…でも一緒に泊まればよかったかも…
そんなことを思いながら、予期せず手に入れることとなったホワイトチョコのお菓子を食べてます…そう、ホワイトチョコ…嫌いなのに…あのオヤジめ!しかし問題はそこじゃないの…きっと舐められてるわたしが悪いのね…

そして今日の部屋には今までで最強のイビキの主がいます(笑)
モンスターズインクのサリーみたいなおじさんで、軽いダウン症?の娘さんと歩いてる人なのですが、激しいよ
すごい…人間は寝ながらこんなに音を出せるんだと感心するくらい

歯は欠けるし、オスピタレロには舐められたけど、ミック達とお話できたし、ベッドは下をゲッドできたし…
まぁ、概ね幸せです(๑´ڡ`๑)