22日目 ソフィアはベジタリアン
いつもよりゆっくりと起きて出発しました
今日は15キロ離れたエル ブルゴ ラネーロに行きます
休憩含めて4時間程度の道のりです
足首の痛みもバスタブ効果で嘘のように消え去りましたが、わたしのワガママボディの機嫌を損ねないように急かさず歩きました
でもね、マメも回復したわたしの足はまだ綺麗で、ブルゴスでは足の痛みにドクターストップが掛かって帰国を余儀無くされた人や、色とりどりのテーピングをしてる人(どこの国かはわかりませんが、青やピンク、オレンジ、黒のテープをよく見ます。日本のような肌色はむしろあまり見ませんね)、全ての指に絆創膏を貼ってる人、足の裏の皮がほぼ全て剥けて包帯を巻いてる人もいました…
大した予防やら対策もとってなくて、元が丈夫なわけでもないのになぜわたしがこんなに元気なのかは…やっぱりヤコブに愛されてるから…かな₊˚‧(๑σ̴̶̷̥́ ₃σ̴̶̷̀ू)·˚₊
敢えていうなら愛しのC3fitちゃんと毎日朝に塗りたくるニベアと気が向いたときにやるリンパドレナージュもどきですかね
それから日本人の体験談を読むと皆さん絶対オススメしてる「5本指ソックス」!わたしもカミーノの為に購入して毎日履いてますが、他に履いてる人はほとんどいません(笑)ひとりおっさんくさい靴下を履いてます(笑)
そんなわけでのんびり、ソフィアに学んだ「風を楽しむ」カミーノを歩いてましたらバルの看板が見えます
街に入ってすぐのところにあるバルは看板の字も綺麗だし、とても丁寧にスペイン語がわからなくても理解できるように書いてます。そしてセンスのいい音楽も聞こえるし、パッと見清潔そうです
しかしどうもわたしが気になったのはもう少し歩いたところにあるバル
大して丁寧でもないそのバルの看板がどうにも気になりそちらに向かいました
わたしはスペインに来てからこの「どうにも気になる」というのを大切にするようにしています
言葉もよくわからなくて、資金も限りがあって、ついつい「安くて、英語が書いてる、理解できる」ことで選びそうになりますが、それがわたしを幸せにしてくれるかと言えば一概にそうとも言えません
英語のメニューがなくても美味しいメヌーを見つけて来れたのはこの「どうにも気になる」です
そして気になる方のバルでカフェコンレチェを頼みました
すると柱にハンバーガーの写真が…最近ベーコン食べてないなぁ…ベーコンとかソーセージ食べたかったんだよなぁ…
大変お腹も空いていたのでベーコン入りのハンバーガーを注文しました
スペインまで来てハンバーガー食べるバカってわたしくらいかしら(笑)なんてコンレチェ飲みながら待ってると…
出て来ましたよ、すんごいのが(笑)
大きさはマックのダブルクオーターパウンダーくらいで、ボリュームはもっとあります
カリカリベーコンが3枚くらい、スライストマトも半玉くらい、少し焦げ目のついたタマネギと、しっかり溶けたチーズ、たっぷりのシャキシャキレタスに厚さ2センチ弱のハンバーグ
バンズは焼いてくれたフランスパン
そしてこのハンバーグ、もうね、パテなんてもんじゃなくて、牛と豚の合挽きなんだけど(わたしの好きな合挽き)、ハーブ入りなの‼︎‼︎
わかる⁉︎このオシャレな味わい‼︎
こんだけボリュームあったら「野球部のおやつかよ…」って言いたくなりそうなもんだけど、違うのちゃんとオシャレで美味しいの‼︎
塩加減も油加減もわたし好みで、スペインで唯一わたし好みの塩加減、油加減‼︎‼︎
しかもこのハンバーガー、さらにポテトが付いてて、サイズはマックでいうところのL弱って感じ
多いわぁ(笑)
でも全部食べた‼︎( ♡ ´罒` ♡ )
そして食べ終わってから気づいたの…お皿の脇にケチャップとマヨネーズの小さな袋が2つずつ置かれていたことを…
そっか…スペインの人はさらにマヨとケチャップをつけるのか…そりゃあわたし好みなわけだ(笑)
久しぶりにお腹いっぱいで苦しいと思いながら歩きました(笑)
ハーブ入りソーセージが食べたいなぁと思っていたら、まさかのハーブ入りハンバーグが食べれるなんて!
わたしは幸せだぁ( ♡ ´罒` ♡ )
と幸せに浸りながら今日のアルベルゲに着きました
久しぶりに全部ドナティーボのアルベルゲです
またゲルマン系おじさんとぴったりくっつくようなベッドかしら…なんて不安に思ってましたが、素敵なお姉様3人(正確を期すならお姉様2人とマダム1人)のオスピタレロがいる、山小屋ロッジ風のアルベルゲです
何気に1番乗りだったので下のベッドをゲット!2番目に入ったスペイン人のおじさんがわたしの隣っていうか向かい側っていうか…のベッドをゲット
あと6人寝れるんだけど、今のところ他の人は他の部屋に入ったので、ふたりぼっち
いいんだけどね、ふたりぼっちでも…別に不満とかはないけど…いびきうるさいってバレるなぁって( ˘•ω•˘ )
まぁ、いいんだけどね、そのおじさんにバレたからってどうってことないしね!←(成長したポイントのひとつですよ!)
洗濯しながら「このアルベルゲはソフィア喜びそうだなぁ」って思ってたら、ソフィアが来ました(笑)
わたしとおじさんの部屋ではなく別の部屋のベッドを気に入りそちらを選択しておりました…やっぱりふたりぼっち(笑)
夜はソフィアと一緒に食べました
ソフィアが茹でたパスタにほんだしをかけて、鶏肉ベーコンの胡椒炒めにケチャップをつけて食べました
ソフィアはベジタリアンさんなので、コーンとグリーンピースとキュウリのパスタにしてました(味付けはオリーブオイルの塩とビネガー)
ソフィアが大好きな日本のアニメの話や、スイスとフランスで人気の「Okinawa diet」についてや、ベジタリアンについて話ながら食べました
今日も元気に楽しんでます♪( ´▽`)
21日目 ウインクの破壊力
昨日泊まったテラディージョスには公営のアルベルゲはなく、私営アルベルゲが2件あるのみです
そのうちの、次の街に比較的近そうなところに泊まったのですが…部屋もバスルームも比較的綺麗で、シャワーを浴びて洗濯をしに向かうとそこには井戸が…
え?洗い場は?とキョロキョロしてると、困った顔をしたおじさんが「ここで洗うんだよ」と教えてくれました…
井戸の隙間の空いた蓋には大きな虫の死骸が乗っており、水はボタンひとつで出てくる仕組みらしいのですが…出てくる水はなんか細かい粒が混じってます…
仕方なくおじさんの真似して洗いました…そして指定されている干し場にはなんでこんなにと思うほどハエがいっぱい…
複雑な想いを抱え部屋に戻りベッドに登ると…体長5ミリくらいのダニがわたしのストールの上を闊歩してます…
助けて…お家に帰りたい…
わたしはこんな生活イヤ…
真っ白な陶器のバスタブに金色の猫足の装飾…世界中の女性の憧れの存在…
風呂好きな国民性の更に日本一風呂好きと言われる県民性を持つわたしが最後にバスタブを使ったのはもうどれくらい前でしょう…猫足のバスタブじゃなくてもいい!普通のでいいから…お風呂に入りたい…
そんなわけでサーグンではホスタルに泊まりました!今回は宿泊施設予約アプリを利用して、ちゃんとバスタブを確認して選びました!
てか、サーグンで1番安いお値段で泊まれるところにバスタブがありました(笑)
小綺麗な(最近はこの単語もレアな存在でした)可愛らしい雰囲気のホスタルで、むしろホテルでいいんじゃない?って感じです
優しい笑顔の素敵なご夫婦が営んでおります
11時チェックイン開始の11時2分にチェックイン!ご主人びっくりしてました(笑)
そして部屋に入るなり、さくっとシャワーを浴びてバスタブにお湯を張りました!
昨日の悪夢を洗い流すように泡風呂を楽しみました
ホスタルのご主人がくれた地図を見ながら街を散策して、その途中でなんとなく気になるタベルナ(食堂)を見つけて、メヌーが10€であることをチェックして、スーパーに向かいます
このスーパーは2時〜6時まで閉まってしまうことはもう覚えていましたので、先にお買い物です
1€で1週間は持つお徳用食パンにも飽きていたら、袋の上からもほんのり甘い香りが漂うロールパンのようなミルクパンを見つけました٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
ぶどうのジュースと水も買って先ほどのタベルナに戻ります
スペインの店員さんはとてもラフな雰囲気でお店に立っていらっしゃるので、ぶっちゃけどの方が店員さんで、お客さんかわからんのですが、その辺りにいた1番美しい男性に「オラ♪メヌーが食べたいの」と言うと好きなところに座りなベイビーと素っ気なく示して下っ端のケビンを寄越してくれました(ケビン!メヌー!ケビン!って言ってたのでケビンの名前を知りました)
いつものようにお店の入り口近くのテラス席に座ります
ケビンに英語のメニューをねだると「そんなんないっすよー」と若者風に示します
仕方なくケビンのスペイン語で読み上げるメニューを聞いていましたが、さっぱりわからん!
そんなわけでFirstは「パスタ?」と言ってマカロニのボロネーゼになり、Secondは「ビーフ?」と言ってステーキになりました♪( ´▽`)ここのタベルナはどちらも5種類ずつあることがウリなのですが、わからんので仕方ありません
飲み物は白ワインを頼みました(ビーフ頼んだくせに白ってどうなん?ってツッコミは止めてあげて…精いっぱいなの…)
可愛い顔して素っ気ない彼がワインとパンを持って来てくれ、ケビンがボロネーゼとステーキを持ってきてくれました
ボリュームもあってとっても美味しかったです!ここは本当に美味しかった!
ケビンがデザートの注文をとりにきてくれて、聞き取れたのがティラミスだったので、ティラミスにしました(笑)
わたしが食べてる間ちらちら入り口に立ってわたしを見ていたロマンスグレーがいました
背はあまり高くないのですが、素敵な柔らかな雰囲気です
デザートはロマンスグレーが持ってきてくれました
お皿を置いた後「グラシアス」とわたしが言うとロマンスグレーはウインクして立ち去りました
そしてちょっぴりパサついたティラミスを食べ終わるとお皿を下げにきてくれて、わたしは精いっぱいの気持ちを伝えたくて、きっと文法的には合ってないんだけど「ムチャス デリシオソ(とっても美味しかったと言いたかった)」と言うと満面の笑みで「センキュー ベリーマッチ」とウインクしていきました
その後お会計の際もウインクしてくれました
あのね
毎日毎日美しい男性を見てるけど、本当にときめいたのはこのロマンスグレーだけだ…
この物腰の柔らかさ…ウインクの破壊力…はぁ…スペイン語が堪能なら口説いていたわ…
わたしは淡い淡いときめきを胸に部屋に戻りました
夜にまたお風呂に入って久しぶりのバスタブを堪能して綺麗なシーツで眠る幸せを貪りましたとさ( ♡ ´罒` ♡ )
20日目 もらったもの
昨日の夜は炊いてもらったごはんに、パプリカとキュウリとスーパーで買っておいた鶏肉のベーコン?(と、ラベルに書いてる)を炒めた物を食べました
大好きな夏野菜炒めでわたしはご機嫌(๑´ڡ`๑)
韓国系ファミリーはお粥とアルベルゲの冷蔵庫に入ってたピクルスとサラダ?を食べていました
アルベルゲには『ご自由にどうぞ 食べたら寄付してね』と書かれてる食材があったりします
みんなそれと自分の持ってる物を組み合わせたり、それだけを使ったりして食事を作ります
わたしは基本的に足りない物だけ頼るようにしてます
例えば牛乳は1L買っても困るのでアルベルゲのものを飲んだりとか(こちらの最小単位が1L)
売っている食材は日本と違って最小単位がファミリー用になってるので、こういうアルベルゲは本当に助かります
朝、朝食を食べようとキッチンに降りるとすでに出発の準備が出来ているカルロスがいました
今朝は寒くて、強面スキンヘッドの彼には似合わない可愛いボーダーのニット帽を被っていました(笑)
まぁ、一周回って可愛いかな(笑)
マフィアパパンがいないのでカルロスとブエン カミーノをして見送ります
その後イタリア系ちゃりライダーのおじさんの隣で、彼の真似をしてカフェオレボールにたっぷりのミルクココアを作り、フランスパンと小さく切ったチョリソーを食べました(ライダーはサンドイッチにしてました)
その後最近よく挨拶を交わすフランス人グループにご挨拶して、メセタの大地を歩きました
ずっとずーっと続く麦畑(刈られてるけど)
のんびり歩きました
途中簡易バルを見つけて立ち寄りカフェコンレチェを頼んだのですが、ペコペコのプラスチック製のコップに入れて寄越されて…えぇ…ご想像通りですよ…
大地とテーブルとバックパックにぶちまけました…ひと口も飲んでないのに…
おかげで今日のわたしはコーヒーの香りです(つω`*)
お気に入りのラムネ柄のタオルが牛柄になりました( ゚Д゚)
お家に帰るまでにバックパックがカビなければよいと切に願います…
その後も昨日買ったクッキーをつまみながら歩き続け、よつやく次の街に着きましたので、今度こそちゃんとしたバルに寄って陶器のカップに入ったカフェコンレチェを美味しく頂きました
休憩から出発早々マフィアパパン達に会い、熱くご挨拶して調子もいいことだし予定の次の街まで歩きました!
行ける気がしたの!
ごめん、本当調子こいてました(ノд・。)
アルベルゲに着く頃にはわたしの左足首はなかなかに悲鳴を上げ、シャワーの後に湿布とサポーターを装着するハメになりました…
明日は12キロ程度なので、たぶん大丈夫…
しかもこの街にはスーパーも個人商店もなくて、アルベルゲにはキッチンもないときています(笑)
アルベルゲ付属のバルで食べろってことなんだろうけど…お庭でサンドイッチでも食べようかな
そしてマフィアパパン達とは恐らく今日でお別れです
数日間でしたが、日本にいた頃のように誰かに甘えるということをさせて頂き、共通言語のない本当の国際交流というものを肌で教えて頂き、本当に感謝しています
わたしはいつも、どこでもたくさんの人に支えられ、大切にされてきました
とてもとても愛されてきました
日本の家族をはじめ、メールで励ましてくれる友人や恩師もそうだし、わたしは本当に恵まれていると思います
わたしはここに来て、カミーノを歩いて、いま強く思うのは「人を幸せにできる人になりたい」ということ
それが具体的にどうしたらいいとか、わたしにできるのかとか、わからないんですが、でも誰かを幸せにする活動、仕事をしたいと思うんです
なんか偽善者っぽいですね(笑)
でもそう思うの
その人の母語で挨拶するとか、そんなことしか思いつかなかったわたしにいい考えが浮かぶのかわからないんですが(笑)
みんなが幸せになる世界にしたい
今のわたしの願いです
19日目 マリア様と白米
昨日、さてそろそろ寝ようかと思い、マフィパパンの眠っているベッドの上によじ登ろうとしていたときです
18日目 迷った(๑•̀ᄆ•́๑)✧
「おじょんでねんで、行ってみへんが」
わたしを支える魔法の言葉です
毎日思い出します
「おじょんでねんで、行ってみへんが」
「おじょんでねんで、やってみへんが」
「怖がってないで、行ってごらん」
「怖がってないで、やってごらん」
ママンが言ってた言葉
ここでは全てを自分で決めます
ごはんはなにを食べるか、いつ食べるか、どこで食べるか
どの道を進むか、休むか
どのアルベルゲに泊まるか、ホテルにするか
スーパーでの買い物もそう
スペイン語しか書いてない商品の中から自分の必要な物、好きであろう物を探す
失敗したらどうしよう
怒られたらどうしよう
食べれない物だったらどうしよう
美味しくなかったらどうしよう
たくさんのどうしようの中で、いかに日本にいるときに周りに頼り切ってたかを思い知ります
どうしよう
そう思ったらいつもママンの声が聞こえます
「おじょんでねんで、やってみへんが」
それでもまだまだ怖がりなわたしは、おじょみながらやってみるはんで
17日目 きっとうまくいく
今日も引き続きずっと続く麦畑を真っ暗な時間から歩きます