一歩のその先に

コミュ症のヘタレアラサーがスペイン、サンチャゴ巡礼に行ってきます! きっと行ける!きっと辿りつける!きっと乗継ぎだって無事にできるはず!

22日目 ソフィアはベジタリアン

いつもよりゆっくりと起きて出発しました
今日は15キロ離れたエル ブルゴ ラネーロに行きます
休憩含めて4時間程度の道のりです
足首の痛みもバスタブ効果で嘘のように消え去りましたが、わたしのワガママボディの機嫌を損ねないように急かさず歩きました

でもね、マメも回復したわたしの足はまだ綺麗で、ブルゴスでは足の痛みにドクターストップが掛かって帰国を余儀無くされた人や、色とりどりのテーピングをしてる人(どこの国かはわかりませんが、青やピンク、オレンジ、黒のテープをよく見ます。日本のような肌色はむしろあまり見ませんね)、全ての指に絆創膏を貼ってる人、足の裏の皮がほぼ全て剥けて包帯を巻いてる人もいました…
大した予防やら対策もとってなくて、元が丈夫なわけでもないのになぜわたしがこんなに元気なのかは…やっぱりヤコブに愛されてるから…かな₊˚‧(๑σ̴̶̷̥́ ₃σ̴̶̷̀ू)·˚₊
敢えていうなら愛しのC3fitちゃんと毎日朝に塗りたくるニベアと気が向いたときにやるリンパドレナージュもどきですかね
それから日本人の体験談を読むと皆さん絶対オススメしてる「5本指ソックス」!わたしもカミーノの為に購入して毎日履いてますが、他に履いてる人はほとんどいません(笑)ひとりおっさんくさい靴下を履いてます(笑)

そんなわけでのんびり、ソフィアに学んだ「風を楽しむ」カミーノを歩いてましたらバルの看板が見えます
街に入ってすぐのところにあるバルは看板の字も綺麗だし、とても丁寧にスペイン語がわからなくても理解できるように書いてます。そしてセンスのいい音楽も聞こえるし、パッと見清潔そうです
しかしどうもわたしが気になったのはもう少し歩いたところにあるバル
大して丁寧でもないそのバルの看板がどうにも気になりそちらに向かいました
わたしはスペインに来てからこの「どうにも気になる」というのを大切にするようにしています
言葉もよくわからなくて、資金も限りがあって、ついつい「安くて、英語が書いてる、理解できる」ことで選びそうになりますが、それがわたしを幸せにしてくれるかと言えば一概にそうとも言えません
英語のメニューがなくても美味しいメヌーを見つけて来れたのはこの「どうにも気になる」です
そして気になる方のバルでカフェコンレチェを頼みました
すると柱にハンバーガーの写真が…最近ベーコン食べてないなぁ…ベーコンとかソーセージ食べたかったんだよなぁ…
大変お腹も空いていたのでベーコン入りのハンバーガーを注文しました
スペインまで来てハンバーガー食べるバカってわたしくらいかしら(笑)なんてコンレチェ飲みながら待ってると…
出て来ましたよ、すんごいのが(笑)

大きさはマックのダブルクオーターパウンダーくらいで、ボリュームはもっとあります
カリカリベーコンが3枚くらい、スライストマトも半玉くらい、少し焦げ目のついたタマネギと、しっかり溶けたチーズ、たっぷりのシャキシャキレタスに厚さ2センチ弱のハンバーグ
バンズは焼いてくれたフランスパン
そしてこのハンバーグ、もうね、パテなんてもんじゃなくて、牛と豚の合挽きなんだけど(わたしの好きな合挽き)、ハーブ入りなの‼︎‼︎
わかる⁉︎このオシャレな味わい‼︎
こんだけボリュームあったら「野球部のおやつかよ…」って言いたくなりそうなもんだけど、違うのちゃんとオシャレで美味しいの‼︎
塩加減も油加減もわたし好みで、スペインで唯一わたし好みの塩加減、油加減‼︎‼︎
しかもこのハンバーガー、さらにポテトが付いてて、サイズはマックでいうところのL弱って感じ
多いわぁ(笑)
でも全部食べた‼︎( ♡ ´罒` ♡ )
そして食べ終わってから気づいたの…お皿の脇にケチャップとマヨネーズの小さな袋が2つずつ置かれていたことを…
そっか…スペインの人はさらにマヨとケチャップをつけるのか…そりゃあわたし好みなわけだ(笑)
久しぶりにお腹いっぱいで苦しいと思いながら歩きました(笑)

ハーブ入りソーセージが食べたいなぁと思っていたら、まさかのハーブ入りハンバーグが食べれるなんて!
わたしは幸せだぁ( ♡ ´罒` ♡ )
と幸せに浸りながら今日のアルベルゲに着きました
久しぶりに全部ドナティーボのアルベルゲです
またゲルマン系おじさんとぴったりくっつくようなベッドかしら…なんて不安に思ってましたが、素敵なお姉様3人(正確を期すならお姉様2人とマダム1人)のオスピタレロがいる、山小屋ロッジ風のアルベルゲです
何気に1番乗りだったので下のベッドをゲット!2番目に入ったスペイン人のおじさんがわたしの隣っていうか向かい側っていうか…のベッドをゲット
あと6人寝れるんだけど、今のところ他の人は他の部屋に入ったので、ふたりぼっち
いいんだけどね、ふたりぼっちでも…別に不満とかはないけど…いびきうるさいってバレるなぁって( ˘•ω•˘ )
まぁ、いいんだけどね、そのおじさんにバレたからってどうってことないしね!←(成長したポイントのひとつですよ!)

洗濯しながら「このアルベルゲはソフィア喜びそうだなぁ」って思ってたら、ソフィアが来ました(笑)
わたしとおじさんの部屋ではなく別の部屋のベッドを気に入りそちらを選択しておりました…やっぱりふたりぼっち(笑)

夜はソフィアと一緒に食べました
ソフィアが茹でたパスタにほんだしをかけて、鶏肉ベーコンの胡椒炒めにケチャップをつけて食べました
ソフィアはベジタリアンさんなので、コーンとグリーンピースとキュウリのパスタにしてました(味付けはオリーブオイルの塩とビネガー)
ソフィアが大好きな日本のアニメの話や、スイスとフランスで人気の「Okinawa diet」についてや、ベジタリアンについて話ながら食べました


今日も元気に楽しんでます♪( ´▽`)

 

21日目 ウインクの破壊力

昨日泊まったテラディージョスには公営のアルベルゲはなく、私営アルベルゲが2件あるのみです
そのうちの、次の街に比較的近そうなところに泊まったのですが…部屋もバスルームも比較的綺麗で、シャワーを浴びて洗濯をしに向かうとそこには井戸が…
え?洗い場は?とキョロキョロしてると、困った顔をしたおじさんが「ここで洗うんだよ」と教えてくれました…
井戸の隙間の空いた蓋には大きな虫の死骸が乗っており、水はボタンひとつで出てくる仕組みらしいのですが…出てくる水はなんか細かい粒が混じってます…
仕方なくおじさんの真似して洗いました…そして指定されている干し場にはなんでこんなにと思うほどハエがいっぱい…
複雑な想いを抱え部屋に戻りベッドに登ると…体長5ミリくらいのダニがわたしのストールの上を闊歩してます…

助けて…お家に帰りたい…
わたしはこんな生活イヤ…

真っ白な陶器のバスタブに金色の猫足の装飾…世界中の女性の憧れの存在…
風呂好きな国民性の更に日本一風呂好きと言われる県民性を持つわたしが最後にバスタブを使ったのはもうどれくらい前でしょう…猫足のバスタブじゃなくてもいい!普通のでいいから…お風呂に入りたい…
そんなわけでサーグンではホスタルに泊まりました!今回は宿泊施設予約アプリを利用して、ちゃんとバスタブを確認して選びました!
てか、サーグンで1番安いお値段で泊まれるところにバスタブがありました(笑)
小綺麗な(最近はこの単語もレアな存在でした)可愛らしい雰囲気のホスタルで、むしろホテルでいいんじゃない?って感じです
優しい笑顔の素敵なご夫婦が営んでおります
11時チェックイン開始の11時2分にチェックイン!ご主人びっくりしてました(笑)
そして部屋に入るなり、さくっとシャワーを浴びてバスタブにお湯を張りました!
昨日の悪夢を洗い流すように泡風呂を楽しみました

ホスタルのご主人がくれた地図を見ながら街を散策して、その途中でなんとなく気になるタベルナ(食堂)を見つけて、メヌーが10€であることをチェックして、スーパーに向かいます
このスーパーは2時〜6時まで閉まってしまうことはもう覚えていましたので、先にお買い物です

1€で1週間は持つお徳用食パンにも飽きていたら、袋の上からもほんのり甘い香りが漂うロールパンのようなミルクパンを見つけました٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
ぶどうのジュースと水も買って先ほどのタベルナに戻ります

スペインの店員さんはとてもラフな雰囲気でお店に立っていらっしゃるので、ぶっちゃけどの方が店員さんで、お客さんかわからんのですが、その辺りにいた1番美しい男性に「オラ♪メヌーが食べたいの」と言うと好きなところに座りなベイビーと素っ気なく示して下っ端のケビンを寄越してくれました(ケビン!メヌー!ケビン!って言ってたのでケビンの名前を知りました)
いつものようにお店の入り口近くのテラス席に座ります

ケビンに英語のメニューをねだると「そんなんないっすよー」と若者風に示します
仕方なくケビンのスペイン語で読み上げるメニューを聞いていましたが、さっぱりわからん!
そんなわけでFirstは「パスタ?」と言ってマカロニのボロネーゼになり、Secondは「ビーフ?」と言ってステーキになりました♪( ´▽`)ここのタベルナはどちらも5種類ずつあることがウリなのですが、わからんので仕方ありません
飲み物は白ワインを頼みました(ビーフ頼んだくせに白ってどうなん?ってツッコミは止めてあげて…精いっぱいなの…)

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可愛い顔して素っ気ない彼がワインとパンを持って来てくれ、ケビンがボロネーゼとステーキを持ってきてくれました
ボリュームもあってとっても美味しかったです!ここは本当に美味しかった!
ケビンがデザートの注文をとりにきてくれて、聞き取れたのがティラミスだったので、ティラミスにしました(笑)
わたしが食べてる間ちらちら入り口に立ってわたしを見ていたロマンスグレーがいました
背はあまり高くないのですが、素敵な柔らかな雰囲気です
デザートはロマンスグレーが持ってきてくれました
お皿を置いた後「グラシアス」とわたしが言うとロマンスグレーはウインクして立ち去りました
そしてちょっぴりパサついたティラミスを食べ終わるとお皿を下げにきてくれて、わたしは精いっぱいの気持ちを伝えたくて、きっと文法的には合ってないんだけど「ムチャス デリシオソ(とっても美味しかったと言いたかった)」と言うと満面の笑みで「センキュー ベリーマッチ」とウインクしていきました
その後お会計の際もウインクしてくれました

あのね
毎日毎日美しい男性を見てるけど、本当にときめいたのはこのロマンスグレーだけだ…
この物腰の柔らかさ…ウインクの破壊力…はぁ…スペイン語が堪能なら口説いていたわ…
わたしは淡い淡いときめきを胸に部屋に戻りました

夜にまたお風呂に入って久しぶりのバスタブを堪能して綺麗なシーツで眠る幸せを貪りましたとさ( ♡ ´罒` ♡ )

20日目 もらったもの

昨日の夜は炊いてもらったごはんに、パプリカとキュウリとスーパーで買っておいた鶏肉のベーコン?(と、ラベルに書いてる)を炒めた物を食べました

大好きな夏野菜炒めでわたしはご機嫌(๑´ڡ`๑)
韓国系ファミリーはお粥とアルベルゲの冷蔵庫に入ってたピクルスとサラダ?を食べていました
アルベルゲには『ご自由にどうぞ 食べたら寄付してね』と書かれてる食材があったりします
みんなそれと自分の持ってる物を組み合わせたり、それだけを使ったりして食事を作ります
わたしは基本的に足りない物だけ頼るようにしてます
例えば牛乳は1L買っても困るのでアルベルゲのものを飲んだりとか(こちらの最小単位が1L)
売っている食材は日本と違って最小単位がファミリー用になってるので、こういうアルベルゲは本当に助かります

朝、朝食を食べようとキッチンに降りるとすでに出発の準備が出来ているカルロスがいました
今朝は寒くて、強面スキンヘッドの彼には似合わない可愛いボーダーのニット帽を被っていました(笑)
まぁ、一周回って可愛いかな(笑)
マフィアパパンがいないのでカルロスとブエン カミーノをして見送ります
その後イタリア系ちゃりライダーのおじさんの隣で、彼の真似をしてカフェオレボールにたっぷりのミルクココアを作り、フランスパンと小さく切ったチョリソーを食べました(ライダーはサンドイッチにしてました)

その後最近よく挨拶を交わすフランス人グループにご挨拶して、メセタの大地を歩きました
ずっとずーっと続く麦畑(刈られてるけど)
のんびり歩きました
途中簡易バルを見つけて立ち寄りカフェコンレチェを頼んだのですが、ペコペコのプラスチック製のコップに入れて寄越されて…えぇ…ご想像通りですよ…
大地とテーブルとバックパックにぶちまけました…ひと口も飲んでないのに…
おかげで今日のわたしはコーヒーの香りです(つω`*)

お気に入りのラムネ柄のタオルが牛柄になりました( ゚Д゚)
お家に帰るまでにバックパックがカビなければよいと切に願います…

 

その後も昨日買ったクッキーをつまみながら歩き続け、よつやく次の街に着きましたので、今度こそちゃんとしたバルに寄って陶器のカップに入ったカフェコンレチェを美味しく頂きました
休憩から出発早々マフィアパパン達に会い、熱くご挨拶して調子もいいことだし予定の次の街まで歩きました!
行ける気がしたの!

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ごめん、本当調子こいてました(ノд・。)
アルベルゲに着く頃にはわたしの左足首はなかなかに悲鳴を上げ、シャワーの後に湿布とサポーターを装着するハメになりました…
明日は12キロ程度なので、たぶん大丈夫…
しかもこの街にはスーパーも個人商店もなくて、アルベルゲにはキッチンもないときています(笑)
アルベルゲ付属のバルで食べろってことなんだろうけど…お庭でサンドイッチでも食べようかな

そしてマフィアパパン達とは恐らく今日でお別れです
数日間でしたが、日本にいた頃のように誰かに甘えるということをさせて頂き、共通言語のない本当の国際交流というものを肌で教えて頂き、本当に感謝しています

わたしはいつも、どこでもたくさんの人に支えられ、大切にされてきました
とてもとても愛されてきました
日本の家族をはじめ、メールで励ましてくれる友人や恩師もそうだし、わたしは本当に恵まれていると思います

わたしはここに来て、カミーノを歩いて、いま強く思うのは「人を幸せにできる人になりたい」ということ
それが具体的にどうしたらいいとか、わたしにできるのかとか、わからないんですが、でも誰かを幸せにする活動、仕事をしたいと思うんです
なんか偽善者っぽいですね(笑)
でもそう思うの

その人の母語で挨拶するとか、そんなことしか思いつかなかったわたしにいい考えが浮かぶのかわからないんですが(笑)

 

みんなが幸せになる世界にしたい
今のわたしの願いです

19日目 マリア様と白米

昨日、さてそろそろ寝ようかと思い、マフィパパンの眠っているベッドの上によじ登ろうとしていたときです

なかなか上手に登れなくもたもたしておりましたら、マフィママンが
『登れないのね、可哀想に。この椅子使いなさい!』
とパパンの荷物(エチケット用品と白いパナマハット)が乗った椅子から荷物を薙ぎ落としてくれました(笑)
「大丈夫だよ!パパンの荷物が!大丈夫登れる!さりあ頑張るから大丈夫!」
『いいのよ、そんなもの!さぁ、ここに置いたわよ!』
「ありがとう」
とふたりでパパンのベッド脇に立ったとき、タイミングよくパパンが起き
『なんだ⁉︎ふたりして!襲う気か⁉︎』
と言ってる風で傍で寝てたカルロスが爆笑
ママンがガォーΨ( ●`▽´● )Ψ とやったので真似してふたりでパパンに向かってガォーってしました
カルロス大爆笑
パパンも意味がわからないなりに爆笑
わたしとママンも爆笑

その後ママンが用意してくれた椅子を使い、ベッドによじ登り、パパンは
『いやぁ、びっくりしたわぁ…汗かいた…さぁ、さりあ寝なさい。お前が寝たら椅子寄せるから★』
と暗闇の中でイタズラっぽく笑います
「えー…寄せるの?( ˘•ω•˘ )」
と言うと3人はまた爆笑
結局30分くらい同じネタで3人は笑ってました(笑)

朝になりマフィパパンとマフィママンにおはようを言って支度をして、さぁ行くぞ!とアルベルゲを出たのですが、矢印がありません
これはマズイ!ウロウロしても見つからず、すると近くのバルで朝ごはん中のパパン達を見つけ
「パパン、矢印探せない( ˘•ω•˘ )」
と言うと
『ん⁉︎ちょっと待ってろ!』
とバルに配達に来ていた業者さんに聞いてくれました
そしてわたしがわかるようにたくさんのジェスチャーを使って教えてくれました
『いいか、ちゃんと見るんだぞ!車が多い道だからな!いいか⁉︎』
何度も何度も繰り返し言って
毎日恒例となった行ってきますのブエン カミーノもして出発です

その後1時間ほどでパパン達に追い越され、今日はずーっと車道脇を歩き続けカリオン デ ロス コンデスに着きました
ソフィアも来ると言っていたのに、やっぱりいません(笑)
今日は朝から身体のダルさと浮遊感を感じておりました
朝の目覚め「あれ?ここどこだっけ?うちだっけ?ママンの声がしない…でも…あぁ…ここはスペインだ…どこのアルベルゲだっけ…」となんだかぼんやりしたものでした
貧血かなと少し不安を感じておりました

アルベルゲのオープンまで教会の近くの公園でランチをしました
休憩で寄ったバルでテイクアウトしたハンバーガーです♪( ´▽`)
貧血対策(笑)
その公園には最近同じアルベルゲに泊まってる可愛くてオシャレなイタリア人カップルと耳の不自由なドイツ青年もいました
日陰でそれぞれ休憩がてら待っていました

やっぱりちょっと足がだるくてそれでも20キロ歩いたんだからいいっかと公園にいるうちに靴を脱ぎ、ビーチサンダルになりました
カミーノ必須アイテムのひとつがビーチサンダルです

アルベルゲがオープンしていつも1番乗りでいるはずのマフィパパン達がいません…違うアルベルゲなんだろうなぁ…
シャワーを浴びて今日のジュースを買いにウロウロしてたら、名物モニュメントの前で記念撮影してるパパン達に会いました
やっぱり違うアルベルゲに泊まるそうで、パパン達はとても心配していました(笑)わたしはどんだけ危なっかしいんでしょうね(笑)

何人か見知った顔に挨拶して、息子さんが日本の高校大学に通ってるというカナダ人女性に桃をもらって、パン屋さんで買ったアーモンドとキャラメルの素晴らしく美味しいクッキーを食べていると、韓国系の女性が話しかけてきました
「ごはんを炊いてるんだけど、一緒に食べない?」
なんと言うことでしょう…ごはんが…白米が…突然やってきたではありませんか!!
ぜひ!お手伝いします!というと、もう炊けるの待つだけだから、ゆっくりしててというではありませんか!
いや、そんなん言われても…えっ…いや、そんなんムリでしょ…
と、いうことで、きゅうりの浅漬け作りました٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
それからしばらくして、ごはんとかき混ぜて焼いた卵焼き?スクランブルエッグ?とジャガイモ炒めの乗ったお皿を手渡されました
『ごはん上手に炊けたよ』( ´▽`)b
「ほんと!素敵!」d( ´▽`)
と一緒にテーブルに着きました(15時に食べ始めましたが恐らくこれはランチなのです、後に20時からのディナーのお誘いも受けました。今日はいっぱい食べる日です)
こちらの女性は幼少期をニューヨーク、ロンドン、東京、静岡で過ごされ、その後韓国人の男性と結婚後、ご主人のお仕事の関係でバルセロナパンプローナマドリードと移住している韓国系スペイン人だそうです
「どうしてカミーノを歩くの?」と聞くと
『だってわたしには時間はいーっぱいあるのよ(笑)あとやることないの。だから下の子が5歳の時にパンプローナからスタートして巡礼を続けてる。5年間ちょっとずつね。今年は9月5日までで、レオンに行くのよ、たぶんね。8日から子ども達の学校が始まるからそれまでに帰らないと』
と言います
10歳の娘さんと、12歳の息子さんを連れての遠足用バックパックを背負っての巡礼です
わたしが8月10日から歩いてるというと、驚いていました
『その割にバックパックは小さいのね!』
たぶんね、入ってる量は変わらないんだよね
薬とスキンケアと石鹸の量が多少多いくらいで
たとえ1週間の巡礼も6ヶ月の世界一周もバックパッカーの荷物は大して変わらないと最近は思います

『英語はあまり話せないの』と、韓国語、スペイン語、英語、日本語のごちゃ混ぜの会話をしました
お子さん達は人見知りなのかな、わたしが一緒にテーブルを囲むことが面白くないようで、でもそんなスネた顔もホッとするアジアの顔でわたしは嬉しかったです
浅漬けをとても喜んでもらえました
『日本食の味だわ!どうやったの⁉︎』
昆布ダシのほんだしを見せると、やっぱりダシだわ…と真剣な顔で見つめていました(笑)

『スペインにはコンビニがなくて不便だね』
お隣の国ということもあってか、韓国にも日本と同じコンビニはたくさんあるそうで、初めはスペインのシェスタに慣れるまで本当に不便だったと言っていました(笑)

サンタマリア教会の隣のアルベルゲ サンタマリアが今日のアルベルゲです
毎日教会でお礼とお祈りをしてるからマリア様がご褒美をくれたのかな♪

18日目 迷った(๑•̀ᄆ•́๑)✧

今朝も真っ暗中起き出して、カルロスの隣でふたりで眠りまなこのまま甘っいミルクココアと桃のジャムをいっぱいのせたパンを食べて、出がけにはマフィアさんが起きてきたので
さりあ「ぶえのすでぃあす」
マフィアさん『お!覚えたのか!偉いぞ!ブエノスディアス!昨日はちゃんと眠れたのか?ベッドが離れてたからわからなかったけど…体調どうだ?(たぶん)』
「ちゃんと寝たよ!元気!♪( ´▽`)」
『うん、ならいいんだ。もう行くのか?(たぶん)』
「うん、ブエン カミーノ!(行ってきます!)」
『おぉ!ブエン カミーノ!(行ってらっしゃい!)』
という親子の会話を楽しみ出発しました
ブエン カミーノって言ってもマフィアパパン達は足速いからすぐ追い抜かれるけどねぇ♪なんて…思っていたの…あの時までは…
真っ暗な真っ暗な道を欠けた三日月を眺めながら歩きます(スペインに来てから月や星は朝に見るものになっています)
大きな別れ道に出くわしまして、今考えるとそこが運命の別れ道だったのです…
どんなに照らしても矢印は見当たりません
左のずーっとずーっと向こうに誰かが矢印を探してる風な小さなライトの光が見えます
しかし右には少し傾いた「カミーノ デ サンティアゴ」と書かれた立札があります
そしてその立札の下に知らない街の名前が書かれた立札もあります
これまでも矢印の代わりにこのように立札で道を示すことは珍しくはありませんでした
街の名前が書いてあることもよくあることです
でも…昨夜バル休憩の予定を立てたとき、その街の名前は見た記憶がありません…

あなたならどちらに進みますか?

今こそマフィアパパンの出番じゃん!とも思いましたが、ヤコブはわたしに言います「おじょんでねんで、行ってみへんが」と
今でねくてよぐね?

そんなわけでなんだか嫌な予感はしたのですが、右に進みました
だってカミーノって書いてるし…
それから歩いて歩いて1時間…矢印はございません(笑)わたしの時速はおよそ4キロです
すると、知らない訛りのキツイ英語のおじさんがやってきて、「この道で本当に合ってるのか⁉︎」とわたしに聞きます
「知るか!わたしが聞きたいわ!」(# ゚Д゚)
するとおじさんが「行ってみるべ!」
とわたしを励ましノシノシ進んでいつの間にか消えました…またひとりぼっち…マフィアパパンも来ない…きっと間違ったんだ…
すると、遺跡発掘場的なものを見つけ、そのすぐそばに誰もいない廃墟のような村を見つけ、大きな大きな犬達が柵?の中から狂ったように吠える前を通り(あの大きさの犬にあの柵はきっと本気出せば越えれるよ…)突然見つけた古い矢印を頼りに歩くと、大きな通りに出ました
しかしそこに矢印はなく、看板も標識もありません
たぶん感覚的に左だとは思うけど…困ったぞ…あの別れ道まではきっと頑張れば1時間半で戻れる…あの犬達の前を通ってだけど…やだなぁ…ヤコブぅ…
すると人の声が聞こえます
目を凝らすとこちらに向かってちゃりんこ2台が向かってくるではありませんか!ヤコブ!!よくやった!

手をぶんぶん振っておじさんちゃりライダー達を止め
「へるぷみぃー!うぇあいずひあー( ゚д゚)💦」
おじさんちゃりライダー達が、英語とスペイン語とフランス語で一生懸命教えてくれました
どうやらカミーノ歩き部隊の道は山の向こう側で、こちらはちゃりんこ部隊の道らしく、この道を真っ直ぐ進むといずれ歩き部隊の道と合流するらしいのです
「とっても簡単でシンプルだよ。問題ない。心配しなくていいよ。泣かないでゆっくり歩きな。」とウインクして去って行きました
ちゃんと英語とスペイン語とフランス語と日本語でありがとうしましたよ、どれが彼らの母語か結局わかんなかったし…
そんなわけで真っ直ぐ真っ直ぐ真っ直ぐ真っ直ぐ5キロちゃりんこ部隊の道を進みました(笑)
だいぶこっちの感覚にも慣れてきたから、まぁこんなものかなとは思ったけど…1時間以上をあんな「すぐそこ」的に言われるとは(笑)ちゃりんこならすぐでしょうけどね(笑)
その後も矢印のない別れ道が何度かありましたが、たまたま通りかかった地元の人やちゃりライダーが教えてくれて、ようやく歩き部隊の道に戻ることができました٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
皆さんありがとうございました!
ちゃりんこ部隊の道を歩いていたからか、今日はいつもよりたくさんのちゃりライダー達に会いました
オラ♪ ブエン カミーノはもちろん、バイバイと手を振ってくれる人や、チャオと言ってくれる人、投げキッスをくれる人とバラエティに富んだ挨拶をもらって楽しかったです♪( ´▽`)

本来の道を歩いていると草っ原で寝そべるソフィアを見つけました
公園的なところでテーブルに荷物をぶちまけたまま靴を脱いで寝っ転がるソフィア
真似して靴を脱ぎ捨てて寝っ転がってみました
ハエが飛んでるし、アリもいっぱいいるし、きっと不衛生極まりないところです
でも、ちょっと気持ちよかった
ソフィアはほんとハイジみたいな子です

わたしのお気に入りミントスプレー(原材料:ハッカ油と水)を首元にしてあげたらすごく喜んでた(笑)
もっともっととねだられました(笑)
今日泊まる街は同じフロミスタだと言っていましたが、ソフィアのことです
気が変わって途中で泊まったり、このまま寝てたらアルベルゲのベッドがなくなります
いまだ寝っ転がってるソフィアを置いて先に行くことにしました
この時点で何度か砂利道で足首をぐねっと捻り、その上延々とアスファルトの上を歩き続けたわたしの足には疲労感が出ていました
早くアルベルゲに着かないと…
予定より30分遅れてました

夏のスペインの30分は本当に大きな遅れです
体感気温で5℃は上がり、肌から水分が奪われ、「焼かれる」感覚を身体で感じます

持っている水分全てを飲みきり、ようやく今日の街フロミスタに辿り着きました
目的のアルベルゲはすぐに見つけました
するとアルベルゲの前庭にマフィアパパンとマフィアママンがいました
マフィアママン『どうしたの?今日は歩いてるのを見なかったから心配してたのよ?』
さりあ「迷ったの( ˘•ω•˘ )」
マフィアパパン『大丈夫か?まず中に入りなさい。暑かったろ?』
もちろん、スペイン語と日本語による会話です
そして受付を済ませ、ベッドルームに行くとマフィアパパンが自分のベッドの上に寝るように言います
『イビキがうるさいけど、まぁ、いいだろ。ここに寝なさい。』
イビキうるさいのは知ってるよ。一昨日すぐ隣に寝たもん(笑)

シャワーを浴びて、キュウリのサラダとすっごく美味しいレーズンをランチにしてオレンジジュースを飲んでいたら、元気にソフィアがやって来ました!遅いよー(笑)
そしてソフィアはやっぱり遅くてベッドがもうないと言われ、次の街まで歩くことになりました…
とりあえず、トイレを済ませ、わたしのオレンジジュースとレーズンで休憩して、さらにこの炎天下の中1時間歩くと出て行きました
巡礼は時間との勝負です
皆さま、カミーノの際は草っ原で寝っ転がるのは僅かな時間で楽しむのをオススメします

靴を脱いで少し休ませたら足首の疲労と痛みも和らぎました
念の為明日も様子を見ながら歩くことにします

「おじょんでねんで、行ってみへんが」

わたしを支える魔法の言葉です

毎日思い出します

「おじょんでねんで、行ってみへんが」

「おじょんでねんで、やってみへんが」


「怖がってないで、行ってごらん」

「怖がってないで、やってごらん」


ママンが言ってた言葉


ここでは全てを自分で決めます

ごはんはなにを食べるか、いつ食べるか、どこで食べるか

どの道を進むか、休むか

どのアルベルゲに泊まるか、ホテルにするか


スーパーでの買い物もそう

スペイン語しか書いてない商品の中から自分の必要な物、好きであろう物を探す


失敗したらどうしよう

怒られたらどうしよう

食べれない物だったらどうしよう

美味しくなかったらどうしよう


たくさんのどうしようの中で、いかに日本にいるときに周りに頼り切ってたかを思い知ります


どうしよう

そう思ったらいつもママンの声が聞こえます

「おじょんでねんで、やってみへんが」


それでもまだまだ怖がりなわたしは、おじょみながらやってみるはんで


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17日目 きっとうまくいく

今日も引き続きずっと続く麦畑を真っ暗な時間から歩きます

大粒の雨がバラッと5秒溢れたかと思うとぴたっと止むというのが30分おきに起こるという不思議現象を体験しながらぼちぼち歩きます
予定の半分くらい歩いたところで、なんだか気になる後ろ姿を見つけました
なんだろうなぁ…この感じ…日本人っぽい雰囲気もあるけど…装備もそれっぽいけど…なんかどっか違うんだよなぁ… 
するとその後ろ姿が突然くるりと振り返りました。ソフィアだ!!٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
以前同じアルベルゲで少しお話したスイス人の可愛いソフィアちゃん!ソフィアもすぐに気づいたらしく、じぃーっとこっちを見ながら「なんでいるの?」と笑います
それから初めて誰かとおしゃべりしながら並んで歩くという、カミーノらしい経験をしました(笑)
その際、わたしのバックパックに付けていた巡礼者マーク、ホタテ貝が突然割れました…実はサンジャンで白い大きな貝を買って着けた後、毎日毎日あまりに寂しく孤独だったので、サントドミンゴでなんとなく立ち寄った手作りアクセサリーのお店でみつけた小さなピンク色の貝を買い足し付けていました
「白い方はわたしので、ピンクの方は日本で待つ家族の分」
そう思ってました
いつも家族と一緒にいる、一緒に歩いてる、だから寂しくない!
その貝がぶつけたわけでもないのに突然パリンと3つに割れ、まるでパパンとママンとレレちゃんみたいだなぁなんて思いました
ソフィアはびっくりしてましたが、きっとわたしが最近寂しくなくなってきたから必要なくなったのかなと思い、カケラを拾いました
前までは歩き切るまで帰らない!と意地になってましたが、最近は純粋にまだまだ歩いて自分を試したい!歩いて歩いていろんなことを知りたい!いろんな自分の可能性を知りたい!と思うようになっています
だからもう少し待っててね、ママン
 
しかし…ソフィアは自由だ!
風が吹けば歩くのを止めて風を全身で感じ、おしっこしたくなったらバルではなく藪に入って行き、暑いと突然パーカーを脱ぎ出し道端で上半身裸になってTシャツに着替え、昨日は誰も居ないアルベルゲにひとり泊まって電気を消灯前に消して星空を堪能したらしい
予定表はなく、いつサンチャゴに着くかはわからないと可愛く笑ってました
「11月までに帰ればいいから♪( ´▽`)」
そして今日の予定を聞くとわたしより15キロ先まで行くと言います…え?こんなゆっくり歩いてて大丈夫?このペースだと着くのは夕方なるよ?暑いと歩けないとか言ってなかったっけ?
あまりのマイペースっぷりにおばちゃんはハラハラしてたら、サンアントンという小さな村で突然
「今日はここに泊まることにする!このアルベルゲはわたし好みだわ!」
と、「電気、シャワー、トイレナシ」というアルベルゲに泊まると言い出します…あんた分かってんの?大丈夫?と聞くと「寝るところがあればそれで完璧だよ♪( ´▽`)」
うん、君が幸せなら僕も幸せだよ♪( ´▽`)
 
そんなわけで、ソフィアと別れわたしの目的地カストロへリスに向かいました
 
ソフィアのアルベルゲの傍にあった矢印を頼りに歩いたらどうやら大きく回り道をしたらしく、当初の予定よりも3キロ近く多く歩くことになりました(笑)
これもまたヤコブのお導き!さほど暑くもないし、楽しみました
麦畑しかなかったけど(笑)
そして辿り着いたカストロへリス
今日はドナティーボのアルベルゲです
と、思ったら仙人染みたホスピタレイロが「5€」と言いました
え?と思いながらも5€なら安いし、いいかとお支払い
するとスペイン語しか話せない仙人がスペイン語で設備の説明をしてくれて、最後に「パスタ、水、ビスケット、パン、牛乳これらドナティーボだからね、お食べなさい(と言ったんだと思う)」と言うではありませんか!
「ど、ど、ど、ドナティーボ⁉︎⁉︎いっぱい食べていいの⁉︎(日本語)」(; ・`д・´)
と聞くとどっから湧いたかポルトガル人のカルロスが英語とポルトガル語で「そうだよ!」的に答えくれました
 
早速お昼ごはんにかたくない方の小さいトーストに、冷蔵庫に入ってた大粒の桃がゴロゴロ入ったジャムを乗っけて食べました
すると向かえにカルロスが陣取り、食べる?と自分のトマトとオリーブの混ぜ混ぜが乗ったお皿を指差します
いらないよと言ったのですが、食べな食べな♪とフォークとパンをくれました(笑)
食べ方のレクチャーを受け、ほとんど言葉のわからない者同士のランチを楽しみました
その後、洗濯物の絞り機?の使い方を教えてくれたブルガリア人夫婦が加わり、身振り手振りだらけの不思議で賑やかで楽しいランチをしました
ワインとコーラを合わせた飲み物を遠慮がちにくれ、「アルコールだけど、少しだから気にするな!飲みな!」的なことを言います
未成年じゃないよと英語で言っても信じてはもらえず、大丈夫大丈夫内緒にしとくからとジェスチャーします(笑)
いいけどね(笑)
 
わたしのなにが変わったのかわからないけど、今日のわたしはひとりじゃなかった
一緒に歩く人も、一緒にランチを食べる人も、笑い合える人もいたよ